子どもの矯正
小児矯正は医療費控除の対象になる?症例・注意ポイント・計算方法を詳しく解説
小児矯正を検討していると、「歯列矯正の費用は医療費控除の対象になるの?」と疑問に思う方は多いことでしょう。
子どもの歯並びや咬み合わせの改善を目的とした小児矯正であれば、医療費控除の対象となる可能性があります。ただし、すべての矯正治療が対象になるわけではなく、対象となる費用や申請方法などの条件を満たさなければなりません。
この記事では、小児矯正が医療費控除の対象となるケースや医療費控除の計算方法を紹介します。併せて、具体的なケースの計算方法や申請の流れもわかりやすく解説します。
この記事を読めば、小児矯正の医療費控除の仕組みや申請方法、還付の目安を把握できるので、ぜひ役立ててみてください。
INDEX
小児矯正は医療費控除の対象になる?

小児矯正は治療目的であれば医療費控除の対象になる可能性があります。医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に、所得税や住民税の負担を軽減できる制度です。
子どもの矯正治療は、歯並びや咬み合わせを改善するための治療であるため、矯正にかかる費用は治療目的と判断されやすく、医療費控除の対象になるケースがあります。
ただし、すべての歯列矯正が対象になるわけではなく、美容目的の矯正治療などは対象外になる場合もあります。医療費控除の条件や対象となる費用を正しく理解しておくことが大切です。
小児矯正で医療費控除を申請できるのは何歳まで?

小児矯正で医療費控除を申請するとき、年齢に明確な制限はありません。小児矯正が医療費控除の対象として認められやすいのは、成長期の子どもに対して行われる治療目的の矯正です。
例えば、歯並びの乱れや咬み合わせの問題によって、食事や発音に影響が出る可能性がある場合、矯正治療は機能回復を目的とした医療行為と判断されることがあります。
そのため、永久歯が生えそろう前の子ども(中学生ごろまで)であれば、医療費控除の対象と認められる傾向にあります。一方で、大人の矯正でも咬み合わせの改善など、治療目的が明確な場合は控除対象になる可能性があります。
実際、小児矯正で代表的なインビザラインファーストの適用は、一般的に6〜10歳頃です。インビザラインファーストの適応条件や年齢、症例などが気になる場合は、以下の記事も併せてご覧ください。
インビザライン・ファーストの適応条件を詳しく解説!適応年齢や症例、治療期間も紹介
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小児矯正は医療費控除の対象になるケース

小児矯正の費用は決して安くありません。治療費は数十万円から100万円以上になることもあり、家計への負担を感じる家庭も多いでしょう。医療費控除を活用できれば、所得税の還付や住民税の軽減につながる可能性があります。
医療費控除の対象となる費用には一定の条件があり、以下の治療に直接関係する費用のみが対象です。
- 矯正に必要な治療費
- 初診料や検査費用
- 公共交通機関を利用した交通費
矯正に必要な治療費
小児矯正で最も大きな費用となるのが、矯正装置の装着や調整にかかる矯正治療費です。拡大床やマウスピース矯正などの矯正装置、ワイヤー矯正、歯列矯正の調整費用など、治療のために必要な費用は医療費控除の対象となります。
歯並びや咬み合わせの改善を目的とした矯正治療は、将来的な虫歯や歯周病の予防、咀嚼機能の改善につながります。そのため、医療行為として認められやすいことが大きな理由です。
医療費控除を申請する際には、歯科医院の領収書を必ず保管しておいてください。ただし、見た目を整えるための美容目的の矯正と判断される場合は、医療費控除の対象外となることがあります。
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初診料や検査費用
小児矯正では、治療を開始する前にさまざまな検査が行われます。例えば、レントゲン撮影、歯型の採取、口腔内写真、噛み合わせの診断などです。これらの検査は矯正治療の計画を立てるために必要なものであり、医療費控除の対象となる医療費に含められます。
また、初診料や診断料なども治療の一環として支払う費用であるため、医療費控除の対象となります。矯正治療では検査費用だけでも数万円かかることがありますが、医療費控除の申請によって、所得税の還付や住民税の軽減が期待できます。
公共交通機関を利用した交通費
小児矯正の通院にかかる交通費も、医療費控除の対象となる場合があります。具体的には、電車やバスなどの公共交通機関の交通費が該当します。
例えば、矯正歯科が自宅から遠い場合、通院のたびに電車やバスを利用するケースもあるでしょう。このような交通費は、治療を受けるために必要な支出と認められるため、医療費控除の対象として申請できます。
ただし、自家用車のガソリン代や駐車場代などは、原則として医療費控除の対象外です。交通費を申請する場合は、通院日と交通費を記録しておくことが重要です。
医療費控除の対象となる小児矯正の具体例

小児矯正が医療費控除の対象となるかどうかは、治療の目的によって判断されます。歯並びや咬み合わせの問題によって日常生活に影響がある場合、矯正治療は医療行為として認められるのが一般的です。
上顎前突(出っ歯)や反対咬合(受け口)、叢生(歯の重なり)など、歯並びに問題がある場合は、矯正治療が必要と判断されることがあります。また、歯並びが悪いことで虫歯や歯周病のリスクが高まる場合も、医療費控除の対象となる可能性があります。
高額化しやすい小児医療の費用や保険適応が気になる方は、以下の記事も併せてご覧ください。
小児矯正は保険適用になる?条件・費用の目安と病院の探し方・負担を抑える方法を解説
医療費控除の対象外となる小児矯正の具体例

小児矯正であっても医療費控除の対象外となるケースもあります。代表的なのは、美容目的のみの歯列矯正です。
例えば、歯並びに機能的な問題がなく、見た目を整えることだけを目的として矯正治療を選択する場合、医療費控除の対象にならない可能性があります。また、歯ブラシや口腔ケア用品の購入など、歯科予防のための費用は医療費控除の対象外です。
医療費控除の対象になるかどうかは、歯科医師の診断内容や治療目的によって判断されます。そのため、不安な場合は事前に歯科医院へ確認しておくと安心です。
小児矯正の医療費控除を申請する流れ

小児矯正の費用を医療費控除として申請する場合、基本的には確定申告による手続きが必要です。医療費控除は、1年間(1月1日〜12月31日)に支払った医療費の合計が一定額を超えた場合に、所得税や住民税の負担を軽減できる制度です。
一定額とは、10万円、または総所得金額が200万円未満の方は総所得金額の5%相当額を指します。なお、医療費控除は最高200万円を上限として利用できます。
一般的な申請の流れは次のとおりです。
- 医療費の領収書や明細書を整理する
- 医療費控除の明細書を作成する
- 確定申告書に必要事項を記入する
- 税務署へ提出する
小児矯正の医療費控除の注意点

小児矯正の費用を医療費控除として申請する際には、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
- デンタルローンの医療費控除の利息や手数料は対象外
- 診断書が必要となる可能性がある
- 年末調整していても確定申告が必要となる
- 医療費控除は家族合算ができる
矯正治療は長期間にわたるケースが多く、費用も高額になりやすいため、医療費控除の対象になるかどうかを事前に確認しておくことが重要です。ここでは、小児矯正の医療費控除を申請する際に知っておきたい注意点を解説します。
デンタルローンの医療費控除の利息や手数料は対象外
小児矯正では、費用が高額になるためデンタルローン(歯科ローン)を利用する家庭も少なくありません。デンタルローンを利用した場合でも、矯正治療の治療費そのものは医療費控除の対象になります。
しかし、ローンの利息や分割手数料は医療費控除の対象外です。医療費控除として申請できるのは、あくまで矯正治療そのものにかかる費用のみです。なお、信販会社が歯科医院へ立て替え払いをした場合は、立て替えが行われた年の医療費として申請するのが一般的です。
診断書が必要となる可能性がある
小児矯正が医療費控除の対象になるかどうかは、治療目的かどうかが重要な判断基準となります。歯並びの改善が健康上必要な治療である場合は、医療費控除の対象になる可能性が高くなります。
税務署から確認を求められた場合、矯正治療が必要であることを証明する診断書の提出を求められるケースがあります。特に、美容目的かどうかの判断が分かれる場合は、歯科医師の診断内容が重要です。
医療費控除を申請する可能性がある場合は、矯正治療を始める際に治療目的であることを、歯科医院へ確認しておくとよいでしょう。
年末調整していても確定申告が必要となる
会社員の場合、通常は勤務先で年末調整が行われるため、確定申告をする機会がない方も多いでしょう。しかし、医療費控除は年末調整では申請できません。そのため、小児矯正の費用を医療費控除として申請する場合は、会社員であっても確定申告が必要となります。
確定申告は、税務署へ直接提出する方法のほか、オンラインのe-Taxを利用してスマートフォンによる申告も可能です。以前より手続きは簡単になっているため、小児矯正の費用が対象になる場合は忘れずに申告しましょう。
医療費控除は家族合算ができる
医療費控除では、同じ生計の家族の医療費を合算して申請することも可能です。例えば、子どもの小児矯正の費用だけでなく、家族の通院費用や薬代などもまとめて計算できます。
原則、医療費控除は年間の医療費が10万円を超えた場合に適用される制度です。そのため、家族全員の医療費を合算することで、医療費控除を受けられる可能性が高くなります。家族の医療費をまとめて管理することで、控除額を最大限活用できるでしょう。
小児矯正の費用相場や分割払いは、以下の記事で詳しく解説しています。
小児矯正の費用相場は?分割払いや医療費控除、保険適用の有無まで徹底解説
いくら戻る?小児矯正の医療費控除の計算方法

小児矯正の医療費控除では、「どのくらい税金が戻るのか」が気になる方も多いでしょう。医療費控除の計算は、次の計算式で求められます。
医療費控除額 = 支払った医療費 − 保険金などで補填された金額 − 10万円(または所得の5%)
小児矯正の費用として年間80万円を支払い、保険などの補填がない場合、医療費控除の対象額は70万円となります。
医療費控除を適用すると課税所得を抑えられるため、納めすぎた所得税が還付される場合があります。つまり、医療費控除は総所得額から控除できるため、課税所得額を抑え、所得税や住民税の軽減につながるケースは少なくありません。
【ケース別】小児矯正の医療費控除を計算する具体例

小児矯正の医療費控除は、保険金の有無やローン利用、家族の医療費などによって計算方法が変わります。
- 生命保険で給付されたケース
- デンタルローンを利用したケース
- 家族の医療費を合算するケース
ここでは、よくあるケースを例に医療費控除の計算方法を解説します。実際にどの程度の控除額になるのかをイメージしやすくなるでしょう。
生命保険で給付されたケース
矯正治療の一部に対して、生命保険や医療保険から給付金が支払われる場合があります。この場合、医療費控除の計算では、給付された保険金を差し引く必要があります。
例えば、小児矯正の費用が80万円で、生命保険から20万円の給付を受けた場合、医療費控除の対象となる医療費は60万円となります。つまり、医療費控除額は、60万円から10万円を差し引いた金額です。
デンタルローンを利用したケース
デンタルローンを利用して小児矯正を行った場合でも、矯正治療費は医療費控除の対象になります。ただし、ローンの利息や分割手数料は対象外となる点に注意が必要です。
なお、ローン会社から歯科医院へ一括で支払いが行われた場合、契約した年に医療費として計上できます。
家族の医療費を合算するケース
医療費控除では、子どもの矯正費用だけでなく、家族の医療費も合算できます。例えば、子どもの小児矯正費用が70万円、家族の通院費用が5万円だった場合、合計75万円が医療費として計算されます。
このように、家族全体の医療費をまとめることで、控除額が増える可能性があります。
小児矯正の医療費控除を申請するのに必要な書類

小児矯正の医療費控除を申請するためには、いくつかの書類を準備する必要があります。主に必要となるのは、医療費控除の明細書、確定申告書、源泉徴収票などです。
また、矯正治療の領収書や交通費の記録も重要です。2017年以降は領収書の提出は不要となりましたが、税務署から求められた場合に備えて5年間は保管しておく必要があります。 交通費を申請する場合は、通院日や利用した交通機関、金額を記録しておきましょう。
小児矯正で医療費控除を適用するやり方

小児矯正の費用を医療費控除として申請するには、確定申告の手続きが必要です。申請方法は難しいイメージがありますが、最近ではオンライン申請も可能になり、比較的簡単に手続きできるようになりました。
ここでは、医療費控除の基本的な申請方法を解説します。
確定申告で医療費控除の項目を記入
確定申告書には、医療費控除を記入する欄があります。医療費控除の明細書を作成し、1年間の医療費をまとめて記入します。税務署に提出する
確定申告書は、税務署へ直接提出するか、郵送、またはe-Taxで提出できます。小児矯正にかかった費用の領収書は、確定申告で提出する必要はありません。提出する明細書への記載や領収書の保管は必要なため、注意しておいてください。還付金の確認をする
申告が受理されると、所得税の還付金が指定口座に振り込まれます。一般的に、還付までの期間は1〜2ヶ月程度ですが、e-taxを利用すると3週間程度になります。小児矯正の医療費控除の申請を忘れた場合の対処法

医療費控除は、確定申告の期限を過ぎてしまった場合でも、遡って申請できる可能性があります。医療費控除は5年以内なら「還付申告」として申請可能です。
そのため、小児矯正の費用を申請し忘れていた場合でも、領収書などの記録が残っていれば後から申請できます。医療費控除を活用することで、税金の還付を受けられる可能性があるため、忘れずに確認しておきましょう。
まとめ

この記事では、小児矯正は医療費控除の対象になるのかを解説しました。小児矯正は、歯並びや咬み合わせの改善を目的とした治療であれば、医療費控除を利用できる可能性があります。
また、医療費控除では、矯正治療費や検査費用に加え、通院による公共交通機関の交通費が対象です。小児矯正は高額になりやすい治療だからこそ、医療費控除を上手に活用することが大切です。
制度を正しく理解し、費用面の負担を抑えながら、後悔のない小児矯正を選びましょう。
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