子どもの矯正
小児矯正の費用相場は?分割払いや医療費控除、保険適用の有無まで徹底解説
小児矯正は、子どもの成長を利用して歯並びや顎の形を整える治療です。将来の健やかな口内環境を守るために、早期の相談が推奨されています。
そんな小児矯正ですが、「費用が高額なのでは」「どのような支払い方法がある?」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、小児矯正の費用相場を詳しく解説します。また、分割払いや医療費控除、保険適用の有無も併せて紹介します。
この記事を読めば、小児矯正にかかる費用や支払い方法を理解できるので、子どもの矯正を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
INDEX
小児矯正にかかる費用の内訳

小児矯正にかかる費用の内訳は、以下のとおりです。
- 1期の治療費
- 2期の治療費
- 初診料
- カウンセリング
- 精密検査・診断料
小児矯正は、大きく分けて「1期治療」と「2期治療」の2段階で実施されます。1期治療は、乳歯と永久歯が混ざり合う6歳~10歳ごろに実施するのが一般的です。この段階では顎の成長をコントロールし、永久歯がきれいに生えそろうための準備を目的としています。
2期治療は、永久歯が生えそろう時期に始める治療です。永久歯の歯並びを整えることが目的で、大人と同じ矯正方法で実施されます。
子どもの矯正は、1期治療と2期治療の費用だけではなく、初診料やカウンセリング、精密検査・診断料などがかかります。
小児矯正1期治療にかかる費用相場
1期治療にかかる費用は、平均すると10万~50万円程度が相場です。費用は使用する装置によって大きく異なります。主な装置は以下のとおりです。
- インビザライン・ファースト
- 急速拡大装置 プレート装置
- プレオルソ
- リンガルアーチ
- フェイシャルマスク
- マイオブレース
- ペンデュラム
- ムーシールド
- バイオネーター
インビザライン・ファースト:30万~60万円程度
インビザライン・ファーストは、永久歯と乳歯が混在する子ども向けのマウスピース型矯正装置です。透明で目立ちにくいため、周囲に気づかれにくいメリットがあります。取り外しができるため、衛生面でも比較的安心できる装置です。
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急速拡大装置:3万~25万円程度
急速拡大装置は上顎を横に広げ、永久歯が生えそろうスペースを確保するための装置で、上顎が狭い子どもに選択されることがほとんどです。
急速拡大装置は、直接的に歯並びを整える装置ではないため、他の矯正治療と併用される傾向にあります。
プレート装置:10万~30万円程度
プレート装置は、プレートにネジやワイヤーがついた取り外し可能な装置です。主に顎の横幅を広げ、永久歯が生えそろうスペースを確保する目的で使用されます。
顎の拡大は医師の指示に従ってネジを回すことで、装置の幅を広げる仕組みです。食事中や歯磨きの際はプレートを外して、歯ブラシで洗えるため清潔に保てます。
プレオルソ:3万~20万円程度
プレオルソは、柔らかいマウスピース型の装置を使用する治療法です。歯を直接動かすのではなく、筋肉の動きを利用して顎や歯のバランスを正常にする目的で用いられます。
比較的違和感が少ないとされており、寝ている間に治療できるため、見た目を気にせずに過ごせるメリットがあります。
リンガルアーチ:3万〜10万円程度
リンガルアーチは、歯の裏側に装着する固定式のワイヤー装置です。主に奥歯を固定して安定させることや、特定の歯の移動を促し、永久歯が生えてくるスペースを確保する目的で用いられます。
マウスピース矯正やワイヤー矯正などでは移動させられない歯にも対応可能です。
フェイシャルマスク:30万~50万円程度

フェイシャルマスクは、おでこと下顎をワイヤーでつないで、上顎を前方に引っ張る装置です。上顎の成長を促し、下顎とのバランスを整える目的で使用されます。
装着は1日に数時間程度で、寝る前や寝ている間の使用が推奨されています。使用期間は、半年~1年程度としているクリニックがほとんどです。
マイオブレース:20万~40万円程度
マイオブレースは、マウスピース装着とアクティビティと呼ばれる訓練を組み合わせた治療です。マウスピースは1日1時間程度と寝ている間に装着します。起床中に1日10分程度のトレーニングをするのが特徴です。
マイオブレースによって正しい呼吸や飲み込み方を身につけることで、舌の位置を適切にし、顎の正常な発達を促します。
ペンデュラム:3万~5万円程度
ペンデュラムは、上顎の奥歯を後方に移動させるための固定式装置です。主に上の奥歯を後ろに動かす必要がある出っ歯の症例などで用いられます。治療期間は半年〜1年程度が目安です。
顎の成長をサポートしながら歯並びを整えるため、成長期の子どもに適した治療法といえます。
ムーシールド:5万~10万円程度
ムーシールドは、受け口を改善するために開発されたマウスピース型の装置です。就寝時に装着し、顎や舌の位置を整えることで、自然な噛み合わせへと導きます。
ムーシールドは乳歯がすべて生えていれば3歳ごろから使用できるケースもあり、受け口の早期改善が期待できます。
バイオネーター:3万~5万円程度
バイオネーターは、出っ歯や過蓋咬合(かがいこうごう)の改善に期待できる、取り外し式の装置です。下顎を前方に誘導することで、歯と口の周りのバランスを整えます。
バイオネーターの使用は1日10時間程度で、日中に2時間、睡眠中に8時間の装着が推奨されています。下顎の成長が不十分なことで起こる出っ歯の改善に適していますが、取り外し式のため本人の協力が不可欠です。
小児矯正2期治療にかかる費用相場

中学生ごろから始まる2期治療は、永久歯が生えそろった後に実施する最終的な歯並びの調整です。主な治療法はワイヤー矯正とマウスピース矯正で、それぞれ費用が異なります。
これらの費用はあくまで目安です。実際の金額は治療計画や使用する装置によって変動するため、契約前にクリニックで総額の見積もりを確認しましょう。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正の相場は、表面の装着で50万~150万円程度、裏面は100万~150万円程度です。ワイヤー矯正は歯の表面か裏側にブラケットを取り付け、ワイヤーで少しずつ動かす治療法です。細かい調整が可能で、幅広いタイプの歯並びに用いられています。
ワイヤーは表面に装着すると目立つため、なかにはコンプレックスを抱える子どももいます。裏面に装着すると目立ちにくくなりますが、技術的な難易度が高いため、費用は表面と比べて高額になることがほとんどです。
マウスピース矯正
マウスピース矯正の費用は、50万~100万円程度が相場です。費用は治療期間や使用するマウスピースの数によって変動する傾向にあります。
マウスピース矯正は、透明なマウスピースを約1~2週間ごとに交換しながら歯を移動させる治療です。食事やスポーツの際に取り外せますが、1日20~22時間以上の装着が推奨されています。 長期間にわたって自己管理が必要なため、効果を出すには本人の協力が欠かせません。
以下の記事では、マウスピースを寝ているときだけ付けたときの効果を解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
子供の寝るときだけのマウスピース矯正は効果ある?向き不向き・費用・装着時間などを解説
小児矯正にかかる治療費以外の費用
ここからは、治療費以外にかかる費用を以下の内容で解説します。
- カウンセリング・初診料
- 精密検査や診断料
- 矯正器具・調整料
- 保定装置・保定観察料
それぞれ詳しくみていきましょう。ここで紹介する費用も、クリニックによって異なるため、あくまで目安としてください。
カウンセリング・初診料
カウンセリングや初期相談料の相場は無料~5,000円程度、初診料は2,000〜3,000円程度ですが、保険適用で3割負担なら1,000円以内に収まることもあります。
カウンセリングでは口の状態を確認し、治療の必要性や概算を把握します。無料で実施している歯科医院もあるため、複数で費用を比較してみるのもよいでしょう。比較する際は、医師との相性やクリニックの雰囲気を確認することも大切です。
初診料は、最初に医療機関を受診する際に発生する費用で、3ヶ月空けて受診すると再び発生します。
精密検査や診断料
精密検査・診断料の費用相場は、2万~5万円程度です。
これらはレントゲン撮影や歯型採取、口腔内の撮影などにかかる費用で、検査のデータや診断をもとに詳細な治療計画が進められます。医院によっては治療費に含まれる場合もあるため、内訳を確認しておくとよいでしょう。
精密検査や診断を無料で実施する歯科医院もありますが、矯正することが決まっていて詳しい検査をしたい場合は、費用がかかる医院の方が推奨されます。
矯正器具・調整料
矯正器具・調整料の費用相場は、3,000~5,000円程度です。これらは治療中に発生する費用で、装置の調整や歯の動きを確認するために毎回支払います。
トータルフィー制度を導入している歯科医院であれば、矯正費用に調整料も含まれるため、処置の度に追加費用が発生しなくて済みます。費用を把握したい方やまとめて支払える方は、歯科医院を選ぶ際に確認しておくとよいでしょう。
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保定装置・保定観察料
保定装置(リテーナー)の製作にかかる費用は2万〜6万円程度が相場です。加えて、治療後の経過観察で通院する際に、1回あたり5,000円~1万円程度の保定観察料が別途必要となります。
歯科医院の矯正プランによっては、保定装置が不要な場合もあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
小児矯正の費用の保険適用可否

歯科矯正は基本的に自由診療ですが、保険が適用される症例もあります。それぞれ解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
基本的には自由診療
小児歯科に限らず、矯正の多くは見た目の改善が目的のため、基本的には自由診療です。厚生労働省が定める特定の疾患でない限り、治療費は全額自己負担となります。
歯科医院によって費用に幅があるのは、技術料や使用する装置の種類、地域などによって違いがあるためです。矯正費用は安い金額ではないため、事前にトータルの見積もりを確認し、どの歯科医院で治療を受けるか検討するとよいでしょう。
保険が適用される症例
厚生労働省が指定する先天性疾患や顎変形症と診断されて手術が必要な場合は、保険が適用されます。保険適用となる主な症例は以下のとおりです。
- 唇顎口蓋裂(しんがくこうがいれつ)
- ゴールデンハー症候群
- 鎖骨頭蓋異形成(さこつとうがいいけいせい)
- トリーチャ・コリンズ症候群
- ピエール・ロバン症候群
- ダウン症候群
- ラッセル・シルバー症候群
参照元:日本矯正歯科学会 「矯正歯科治療が保険診療の適用になる場合とは」
上記以外の症例は、こちらのページを参考にしてみてください。
以下の記事では、小児矯正の保険適用に関する内容を詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
小児矯正は保険適用になる?条件・費用の目安と病院の探し方・負担を抑える方法を解説
小児矯正の費用を支払う方法
小児矯正の主な支払い方法は、以下の3つです。
- トータルフィー(総額)制
- 処置別支払い制
- デンタルローンによる分割払い
順に解説していきます。
トータルフィー(総額)制
トータルフィー制は、治療開始前に提示された総額を一括払いや分割払いで支払うシステムで、追加の調整料がかからないのが特徴です。通院回数が増えても費用が変わらないため、最終的な予算が分かりやすく、安心感があります。
ただし、装置が破損したり紛失したりした場合は、別途費用が発生するため注意が必要です。途中で虫歯になったり、歯がかけたりした場合も追加で治療費が発生します。
処置別支払い制
処置別支払い制は、処置ごとに費用を支払う方法です。まとまった支払いを避けられるため、初期費用を抑えられるメリットがあります。治療が早く終われば無駄な出費を抑えられる点も魅力です。
ただし、治療期間が長引くと高額になる恐れがある点や、治療が終わるまでにいくらかかるのか把握しづらい点はデメリットといえます。処置別支払い制を利用する際は、治療プランを医師に確認し、総額でいくらかかるか事前に確認しておくとよいでしょう。
デンタルローンによる分割払い
デンタルローンは信販会社を通じて借入し、治療費を分割で支払う仕組みです。歯科治療費を分割で支払えるため、月々の負担を抑えられるメリットがあります。
医院によってはオリジナルの分割払いプランを用意しているケースもあり、信販会社を通さないため、手続きが簡単な傾向にあります。分割回数や金利などは医院や信販会社によって異なるため、事前に確認が必要です。
子ども矯正スマイルMAPは、お子様の矯正にぴったりな歯科医院を探せるポータルサイトです。クリニックの詳細では歯科医院の公式サイトも案内しているため、クレジットカードに対応しているか確認できます。
歯科医院の支払い方法や詳細な費用を知りたい方は、ぜひ簡単に検索できる子ども矯正スマイルMAPをご利用ください。
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小児矯正の費用を抑える方法
小児矯正の費用を抑える方法は、以下のとおりです。
- 医療費控除を利用する
- クレジットカードの分割払いを利用する
- モニター料金を利用する
1つずつ解説します。
医療費控除を利用する
医療費控除は1年間で支払った医療費が10万円、または所得の5%を超えた場合に、所得税の一部が控除される制度です。
子どもの発音や噛み合わせなど、機能改善を目的とする矯正治療であれば、控除が認められることもあります。ただし、見た目の改善が目的の場合、対象外となるため注意が必要です。
控除の対象となる費用は以下のとおりです。
- 矯正治療費
- 検査費用
- 公共交通機関の運賃
- 医師の処方箋による薬代
参照元:世田谷区 「医療費控除について」
自家用車で通院した場合のガソリン代や駐車場代などは、対象外です。歯科ローンを利用した場合は、ローン契約が成立した年の医療費控除の対象となりますが、金利や手数料などは対象外となります。
医療費控除は申請が必要なため、ローンの契約書や領収書を保存しておきましょう。なお、交通費は、通院した日と金額を記録しておく必要があります。
参照元:国税庁 No.1128 医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例
クレジットカードの分割払いを利用する
クレジットカードを利用した際は、カード会社にて分割払いやリボ払いに変更すると、毎月の負担を軽減できる可能性があります。ポイントが貯まるクレジットカードであれば、間接的に他の費用に充てられるメリットもあります。
ただし、金利が比較的高い傾向にある点には注意が必要です。クレジットカードに対応していない歯科医院もあるため、事前に確認しておきましょう。
モニター料金を利用する
モニター料金とは、治療のデータや症例写真の提供を条件に、通常よりも安い価格で矯正治療を受けられる制度です。すべての歯科医院で実施しているわけではありませんが、費用を抑える有力な手段となります。
ただし、SNSやWebサイトに写真が掲載されることがあるため、プライバシーへの配慮や条件を十分に確認することが大切です。
小児矯正の費用に関するよくある質問

ここからは、小児矯正の費用に関するよくある質問に回答します。疑問点がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
小児矯正は高額療養費制度を利用できますか?
小児矯正は高額療養費制度を利用できません。この制度は保険診療が対象となっており、自由診療で治療を進める場合は対象外となります。
ただし、保険適用となる症例の場合は高額療養費制度の対象になることもあります。
受け口の小児矯正の費用はどれくらいかかりますか?
受け口(反対咬合)の1期の治療にかかる費用は、20万〜40万円程度が相場です。
症状が軽く、使用する装置がプレオルソといった低コストなタイプであれば、3万~20万円程度に抑えられることもあります。
本格的な治療が必要な場合は、ワイヤーやマウスピース矯正が用いられるため、40万~100万円程度かかることがほとんどです。
まとめ
この記事では、小児矯正の費用を詳しく解説しました。
小児矯正には1期治療と2期治療の2つのステップがあり、それぞれで目的や費用相場が異なります。1期治療は平均して10万~50万円程度が相場です。2期治療は50万~150万円程度が相場とされています。
治療費以外にも初診料や検査代などがかかり、費用は歯科医院によって異なります。支払いは分割払いやローンに対応している医院もあるため、事前に確認してみてください。
小児矯正は基本的に自由診療です。ただし、機能改善を目的とする場合は、医療費控除の対象になる可能性があります。この記事を参考に、治療費の計画を立てて、子どものきれいな歯並びを目指しましょう。
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