インビザラインファーストについて
- インビザラインファーストとは
- メリットとデメリット
- 期間
- 費用
- 年齢
- 他のマウスピース矯正との違い
インビザラインファーストとは
インビザラインファーストとは、6〜10歳の子どもを対象としたマウスピース型の矯正器具のことです。装置するだけで、顎の成長を促しながら歯並びを整えられます。
取り外しが可能なうえ、透明なことから目立ちにくく、痛みが少ないのが特徴です。マウスピースを取り外しが可能なため、普段通りに食事と歯磨きができます。学校で着用していても目立たないため、矯正装置が目立つのが気になるという子どもにも適しています。徐々に歯を動かしていくため、痛みが少なく、着用時の違和感も少ないのも魅力です。
インビザラインファーストの適応条件
- 第1大臼歯が1本以上永久歯になっている
- 上下のどちらか、もしくは片方の前歯と前から2番目の歯が2/3以上生えそろっている
- 乳犬歯と第1乳臼歯・第2乳臼歯の乳歯が残っている
- 犬歯と第1小臼歯、第2小臼歯のうち、2本以上の永久歯が生えていない
インビザラインで治療できる症例
出っ歯（上顎前突）
出っ歯は上顎の骨が前の方に出ていたり、下顎の骨が後ろにずれていたり、前歯が斜めに生えていることが原因です。
インビザラインファーストは、歯を今ある位置からさらに奥に動かして、前歯が入るスペースを作りつつ、噛み合わせを整えるのが特徴です。
受け口（反対咬合）
受け口（反対咬合）は、下の前歯が上の前歯を覆ってしまう歯並びのことです。
多くの方は、下の歯に上の歯がかぶさっています。受け口はその反対で、下の歯が上の歯を覆っているのが特徴です。
インビザラインファーストで顎の成長を調整することで、外科的治療のリスクを低減できます。
叢生
叢生（そうせい）とは、歯並びが凸凹に入り組んでいる状態です。
歯の向きがねじれていたり、重なり合って生えてきたりしていることが原因です。
インビザラインファーストでは、奥歯のさらに奥のスペースへ歯を移動させて、歯並びを綺麗にしていきます。
すきっ歯（空隙歯列）
すきっ歯は、歯と歯の間にすき間ができている歯並びのことです。空隙歯列（くうげきしれつ）と呼ばれます。
生まれつき歯や顎の大きさが小さい方や、歯の本数が少ない・歯茎に埋まっている歯がある方に多く見られます。
インビザラインファーストは、食べ物が噛み切りにくい・食べ物が歯に詰まりやすい・汚れが溜まりやすい・発音が不明瞭になりやすいなどの悩みを解消することが可能です。
開咬（オープンバイト）
開咬（オープンバイト）とは、奥歯の噛み合わせが正常なのに対し、前歯に隙間ができている状態です。
前歯を舌で忍足、長期間指しゃぶりをしている子どもに多く見られます。前歯に隙間ができているため、食べ物を噛み切るのが難しいのが特徴です。
インビザラインファーストの治療と並行して、舌の使い方や置く位置などをトレーニングして後戻りを防ぎます。
交叉咬合（クロスバイト）
交叉咬合とは前歯〜奥歯の一部分で、下の歯が上の歯を覆ってしまっている状態のことです。
1本だけ交叉咬合になっているケースだけではなく、複数本交叉しているケースもあります。
インビザラインファーストの治療では、歯を正しい位置に動かし、噛み合わせも改善していきます。
インビザラインファーストとほかの小児矯正の違い
見た目と装着感
インビザラインファーストは、透明なマウスピースを装着します。ほかの小児矯正ではワイヤーを使った矯正装置を装着するのが一般的なため、目立ちにくいのが特徴です。
マウスピースは柔らかな素材を使用しているため、装着時の違和感が少ないのも魅力です。
食事・歯磨きのしやすさ
インビザラインファーストは、自身で取り外しが可能なため、矯正治療を始める前と同じように食事と歯磨きすることが可能です。
ほかの小児矯正では、装置が外せないタイプもあります。取り外せない装置での矯正は、食事に制約が生じたり、歯磨きがしにくく汚れが溜まったりしやすく、歯周病や虫歯のリスクが伴います。
一方で、インビザラインファーストは取り外しができることから、リスクを低減できます。
治療の目的
インビザラインファーストは、顎の成長を調整しながら永久歯が収まるスペースを作ることを目的とした治療法です。同時に歯並びを整えられるのが特徴となっています。
一方、ほかの小児矯正は顎の成長をもとに、スペースを確保するのが目的です。永久歯に生え変わる前にスペースを確保する一期治療と、永久歯に生え変わった後に歯並びを整える二期治療で歯並びを整えます。